ソイレント・グリーン
[ Soylent Green ]
(1973/米 監督…リチャード・フライシャー)
2022年人口の増加が限界まで行った社会では、資源が枯渇し、食料が極端に不足しだした。そこで…というSF映画だ。それにしても2022年といえば…とうに過ぎてしまっているではないか!
これは劇場に出かけて観たものではなく、テレビ放映だったと思う。主演は大型活劇には欠かせない?チャールトン・ヘストン、テーマはわかるが、とにかくただただ気味の悪い作品であったと記憶している。『2001年宇宙の旅』などとは違って、わざわざ出かけて行って、〝ちゃんと〟?観ようとは思わなかった。
「ソイレント・グリーン」とは食糧難に対応した合成食料品なのだが、格差社会で夢も希望もない側の年寄りが、とある施設に収容されて快楽に満ちた最後の時を過ごした後に迎える〝安楽死〟…とくると、その合成食料品の原料がおのずと知れる。評価された原作を映像にする難しさに、名監督もさぞかし手こずったことだろう。手堅い演出でまとめたと、とある資料にはあったが、繰り返すが、薄気味悪かっただけだったような、そんな印象がある。
それでは、現代、我々はどんな時代に生かされているのだろう、よくよく思いを致すと、これもまた相当に薄気味が悪い。