サウンド・オブ・ミュージック
[The Sound of Music]
(1965/米 監督…ロバート・ワイズ)
リチャード・ロジャース作曲&オスカー・ハマースタイン2世作詞によるブロードウェイミュージカルを、「ウエスト・サイド物語」のロバート・ワイズ監督により映画化、と資料にはある。今回は、スクリーンではなく1982年の観劇記録から…
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『サウンド・オブ・ミュージック』夜の部開演。
お馴染みの、マリアが居なくて大騒ぎの修道院のシーンから。
オープニング前、オーケストラ・ピットでの音合わせの光景も面白かった。10ペンスでオペラグラスを借りる。
森で、メインテーマ“サウンド・オブ・ミュージック”を唄いながらマリア登場(ペトラ・クラーク)。
スクリーンと違い、生で聴く歌はやはり素晴らしい。修道院からトラップ家へ家庭教師として派遣され、不安な気持ちを振り払うようにトラップ家の扉を叩く。キャブテンの厳しい躾に驚くマリアだが、マリア流のやり方ですぐに子供達と打ち解ける。[“ドレミの唄”]
新しいママが来るというので(この女性が、あの『007/ゴールドフィンガー』で最後にボンドに寝返った女パイロット、オナー・ブラックマンその人だった)、マリアは邸を去り、修道院に戻る。
マザーに諭され、キャプテンへの愛を自覚して再び邸に赴く決心をする(ここで休憩)。
物語は佳境に入る。結婚式、そして有名なナチスを嫌ってのコンサート・ホールからの脱出、そして逃避行、キャプテンの唄う“エーデルワイス”、声を詰まらせて唄えないキャプテンを扶けるマリアと子供達(涙が溢れて止まらない)、フィナーレ。
あっという間の3時間、暫くはその場を立つのが惜しかった。
ヴィクトリア駅前のアポロ・ヴィクトリア劇場を出るともう深夜、これからではパブも開いていない(開いていても、やはり一人では憚られる)。舞台か酒か、倫敦の夜はわかりやすい。