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選択肢について 2

 「ダメなものはダメ!」と言い切ってしまうと“頑な”で“融通が効かない”とされ、「この程度ならまぁ良しとするか」とすると“優柔不断”とか“信念がない”などと言われてしまう。要は時に応じた対応ということに尽きるかと思うけれども、これがなかなかに難しい。“勝ち馬に乗る”あるいは“寄らば大樹の陰”の事なかれ主義ではあまりに情けなく、むしろそれは“真面目な選択”を心掛けようとする者の足を引っ張るばかりということになるだろうし、“暴走”の“歯止め”どころか“火に油を注ぐ”ことにもなりかねない。本人にその意識が薄いだけに“罪深い”のである。盛り上がると、一方で冷めて行き、後のないものを更に追い詰めるような酷い扱いがまかり通るのが当世の常だが、どこかで奮い立ち、どこかで冷静な対応を目指す、あくまでもバランスを保ちつつ、“ちょっとずつ”前に進む(場合によっては後退しても...)ぐらいが理想なのだが、全てがゲーム感覚で“勝ち”か“負け”しかない風潮にあって、それこそどちらかに属さないと個人の存在すら脅かされかねないという過酷で不幸な時代を誰が愉しんでいるのだろうか?!
 勝ちでも負けでも、結果は甘んじて受けるしかないが、「どちからというとこちら」というやむを得ない選択が、明確な“支持”ととられてははなはだ不本意なのである。