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ご当地ソングII 【東京篇】

 すっかり“諸悪の根源(ウイルスの巣”とされてしまった感のある東京である。東京の唄といえば、もっと細かく銀座、赤坂、六本木、渋谷、新宿、池袋と更に探究すべきところだろうが、それは次なるテーマとして、まずは大きく(?)捉えよう。『東京』(マイペース)、ただし、やしきたじんの「東京」はあくまでも大阪から遠く見た東京であり、これはご当地ソングとは言えない。『東京ブルース』(西田佐知子)、『東京流れ者』(竹越ひろ子)、『雨の東京』(真木ひでと)などというものもあった。
 「東京ナイトクラブ」、「ウナセラディ東京」、「東京ラプソティ」となるとさすがに遡り過ぎだが、人口集中度に比例して、まさに枚挙にいとまがない…のでいい加減なところで留めておく。
 さて、東京といっても、いったいどの辺りのことを唄っているのだろう。おそらく山手線の内側ではあろうが、その先はさっぱり判らない。とにかく“東京”という大きなそして漠然としたイメージこそが重要なのだろう。従ってご当地ソングとしてはいささか薄く、浅い印象は否めない。藤圭子の唄に『はしご酒』というものがあって(その存在は平成を飛び越えて、なんとつい先ごろ知った…)錦糸町から浅草まで、その間に亀戸、小岩、平井、押上、金町まで登場して、これはもう“おのぼりさん”としては全く想像だにしなかった東京である。