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年頭所感 2021年

 何が削ぎ落され、引き摺り、そして生まれるか…
2020年はたいへんな年であった。“たいへん”は続いていて、むしろ深刻化しているわけだが、そのわりに誰しもがいささか“真剣味”に欠けていると言わざるを得ない。誰のせいかといえば、一概にはいえないが(言えないこともない…)、しがない小市民がどんどん追い詰められて、これ以上どうすればいいのかと問えば、自分で考えろと言う人ありで、更にお先真っ暗である。
 誰と誰とが繋がっていて、その裏に誰某がいて糸を引いている、そこではどうやら命より大切な事があるらしく、やることが滑稽、若しくはピント外れ、或いは現実離れしたものになってしまう。世代間に諍いが起こり(演出され)、わざわざ“向こう側”と“こっち側”の境界を作って、争ったり、争わせたり…まさに暗澹たる先行きである。がしかしやはりある種の光明は探り、見出さなくてはならない。
 発信者はあくまでも謙虚で正直であってほしい。そうしないと肝心なことが受け手に響かず、見て見ぬふりの“無知”が蔓延してしまう。これまで効率ばかりを重要視して、“余剰”を削ぎ落してきた結果、平時を80とせず、100としてしまったツケがまわってきているのではないか、有事にこそ100のパワーで対処すべきで、あくまでも最悪の事態を想定したうえで最善を尽くす、そのためにも本来“余剰”などというものはたとえそう見えたとしても意味のないものではないはずだ。
 小市民もそうでない(と思っている)者も、“喉元過ぎれば…”ということにだけはならないよう“自粛”しつつも、とにかく“経験値”として記憶に残すことを立場を越えて心がけておくべきだろう。

こんな歌を聴いてきた    ドラマ・必殺シリーズより

 『旅愁』(西崎みどり)という歌が好きで、ユーチューブの『MFS』(私の、大好きな、歌)フォルダに登録している。言わずと知れたドラマ・必殺シルーズのエンディングテーマである。このシリーズはそのほとんどが平尾昌晃の作曲によるものらしく(追跡調査をしていないが…)、試しに「必殺」をキーワードに検索してみると、出てきた…西崎みどりものとしてはもう一つ『流星』、これが前出よりも名曲?で、耳に新鮮な分よく沁みる。
 次に『さよならさざんか』なんてものが出てきて、これは主演の藤田まことの次女(藤田絵美子)による歌唱とのことだが(そうだったかなぁ…)、一向に思い出さないが、改めて聴くと、声も歌い方も独特で、なかなかに趣があって繰り返し聴いてみたくもなる。『さすらいの唄』(小沢深雪)、歌そのものはあまり上手いとはいえないかもしれないが、これもなかなかに沁みてくる。全編にわたってのテーマであるのかもしれない『荒野の果て』(山下雄三 )というものは別として、ここまでは微かに記憶にある。『ついて行きたい 』(テン・リー)となると記憶に欠片もないもが、『あかね雲』(川田ともこ)というのもあっていずれもいい、『必殺フォルダ』に残しておきたい。
 どれがどのタイトルのための曲なのか、それぞれコメントを見ればわかるが、そんなことはもうどうでもよろしい、「仕置き人」なのか、「仕事人」なのか、「仕留め人」「仕舞人」なんてものもあったか…どれがどれやらさっぱりわからないが、やはりどれもドラマの薄い(?)が、(すでに故人となった人も少なくないが…)名優たちの懐かしい記憶とともに結構沁みるのである。
 ほぼ“巣籠り”状態にあってこその“ふり返り”の作業に耽る今日この頃である。