“圭子の・・・”とあれば、もちろん藤圭子だが、ここは園まりを聴いてみたい。この人の声は、ただ甘ったるいだけで、聴きようによっては気持ち悪いだけだ…などという声も聞こえてきそうだが、たまに聴くと、はまってしまうというか、『何にも云わないで』、『逢いたくて逢いたくて』、『帰りたくないの』等など、とにかく癖になるくらい聴きつづけたい声なのである。
雨が降るから 逢えないの
来ないあなたは 野暮な人
ぬれてみたいわ 二人なら
夢は夜ひらく
権利問題など、複雑な事情が絡んで、だれが作った唄なのかわけがわからないが(調べればはっきりするのだろうが…)、1966年だというので、この唄自体が間もなく“還暦”を迎え、もうどうでもいいだろう。一晩中(は大袈裟か…)聴いていても、好き嫌いを超越して、決して飽きない一曲だ。