サイレント・ランニング[Silent Running](1972/米 監督:ダグラス・トランブル)
地球上の植物が絶滅してしまったのちのお話。
わずかに宇宙船のドームで緑の草花や木々が育てられているだけだつた。乗り組んでいる植物学者フリーマン・ローウェル(ブルース・ダーン)を除いて、他の3人の乗組員は早く帰還したがっていた。ある日、地球からドームを爆破して帰還せよという命令が下るが、しかし、ローウェルは悲しみ、怒り、ドーム爆破の準備をしている3人を殺害てしまう。彼は小型ロボット(これが実に可愛らしい)をプログラムし直し、植物育成の手助けをさせる。その後、地球の宇宙船が救出にやってくることになった。もはや逃げられぬと悟ったローウェルは、ロボットに後を託してドームを宇宙空間に発射し、事故に遭って動けなくなったもう一体のロボットと共に運命をともにすることにし、自らの宇宙船を爆破した。ドームでは別のロボットが草花にせっせと水を与えている。
SFというのは、あまり好きなジャンルではないが、別格としたいのが、『2001年宇宙の旅』(別格過ぎて、ここにあげるのもおこがましい…)とこの『サイレント・ランリング』、どうやら個人的にはいわゆる〝ドンパチ〟のアクションというものが苦手ということなのかもしれない。人類の未来に希望を残す…というのが最大のテーマだったのかもしれないが、『2001年…』ほどの壮大さはなく、生命輪廻?の哲学性?も感じさせない〝コンパクト感〟が好ましい一作ではあった。