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こんな唄に出くわした[14]    Tokyoに雪が降る

     Tokyoに雪が降る

     作詞:美樹 克彦
     作曲:杉本 眞人
     歌 :チェウニ

  臆病なふりをして 愛されてた時もある
  ためらえば それきりの
  人だと分かってても
  あなたから さよならを
  云われるのが 辛いから
  恋心 閉じこめる 氷の部屋があるの
  涙を流して 憐れみを乞うような
  そんな女には そんな女には
  なりたくないわ
  Tokyo に雪が降る しんしんと積もる
  Tokyo に雪が降る こんなに こんなに  哀しい 雪が降る

  寒々とした部屋に 鳴り続けるベルの音
  あなただと 分かってる
  引きとめる すべはない
  これ以上 やさしさで
  振り回さないでほしい
  あなたには 私より
  暖かい場所がある
  お酒に縋って 思い出語るような
  そんな女には そんな女には
  なりたくないわ
  Tokyo に雪が降る しんしんと積もる
  Toky に雪が降る 思い出 隠して
  哀しい 雪が降る
  Tokyo に雪が降る しんしんと積もる
  Tokyo に雪が降る 思い出 隠して
  私に 雪が降る

 10年ほど前の曲らしい。それほどの大昔でもないが、まったくもって印象に残っていない。チェウニという歌手のことについてはなんの記憶もなく、遡って尋ねようという気にもならないが、ただ、作詞の美樹克彦という名は懐かしく、子供の頃買い求めたレコードに『回転禁止の青春』があって、今更ながら〝不良〟っぽいものに若干の憧れを持ったことを覚えている。またそれが〝良い子〟が憧れる〝不良〟の限界?であったかと思い出す。とにかく、最近になって、この歌に出くわして、ジャンルはわからないが、詞・曲ともに少々沁みたわけである。この人には(作曲の杉本眞人と言うべきか?)〝Tokyo 三部作〟というものがあって、この後に『トーキョー・トワイライト』、『星空のトーキョー』が続くのだが、どれも繰り返し聴いても飽きることなく悪くないが、似たようなものであり、だからこその三部作なのだろう。

こんな映画を観てきた[39]    くたばれ親父

   くたばれ親父
     (1970/日本 監督:舛田利雄)

 先日、テレビのチャンネルを目的なくいじっていたら、偶然この映画に出くわした。もう何十年も昔の事、どこかの劇場で観た記憶がある、微かに…二本立てのもう一本を観るのが主たる目的であったか、まさかこれを観に行ったわけではあるまい…と思うのだが。原作が石原慎太郎、主演が石原裕次郎、共演が若尾文子ときたもんだ!わざわざ行くわけがない…それにしても〝スパルタ〟ということを最高の善として、こうまで奉られると、へそ曲がりとしてはかえって反感もそこそこいろいろと難しい世の中にあって、ちょっとした〝癒し〟といえなくもない。
 覚えていたシーンといえば、主役(もちろん裕次郎!)がプロ野球の審判で主審を務めた試合の終盤、ホームでのきわどいジャッジ、今ではチャレンジ(日本ではリクエストか…)でビデオ判定となり、決着は早いが、当時は「早く帰りたいからアウトにした」と激しい非難を受けるが、翌日の新聞に載ったそのシーン、ホームに滑り込む選手の足が捕手の態勢の隙をついていて見事にセーフが証明され、筋の通った裁定に喝采!と当然そうなる。これとかわいい双子の子供たちのいたずらの数々であったか…考えてみれば大して感動もなく、微かにでも記憶に残っていた訳がわからないが、とにかく懐かしかった。数少ない記憶に残る邦画の一本には入っている。