月別アーカイブ: 2024年1月

こんな歌を聴いてきた    ロマンスは熱いうちに

   ロマンスは熱いうちに

作詞:松井五郎
作曲:いけたけし
唄: 麻倉未稀

  うまいJokeでいつも
  恋人はかまってくれる
  だけどそのうち誰に
  話したか 忘れてく
  ノックされても答えに
  こまるような Midnight Blue
  胸のどこかで響く
  たよりない Sweetest Heart
  それでもきっと Everynight
  ひとりでいると Tenderness
  半分みるとLoneliness
  Be Mine. Without You

  輝きを逃がさない 素敵な瞳なら
  都会はふたりを はなさないから
  きらめきの数ほど ときめきをみつけて
  はじけた心に
  忘れないで 今 ロマンスは熱いうちに

 発表当時、麻倉未稀という歌手が唄うこの曲が気に入って(どうしたわけか『ヒーロー』というのは、あまり好みではないが…)、レコードを購入した記憶がある。彼女が出演した協和発酵・焼酎『SUN』のCMイメージソングとして使用された。その頃焼酎のブームがあったような、この酒を永福町の駅前の酒屋でよく購入したものである。つまり、このCMは大成功であった…ということに尽きるのである。
 唄う曲ではない、専ら聴くばかりなのだが、詞も頭には入ってこず、覚えるなどもってのほかだ。ただ聴いていて、元気になるというか、とにかく沁みたりはしないが、実に心地よいのだ。

こんな映画を観てきた[43] ロング・グッドバイ

ロング・グッドバイ
[The Long Goodbye]
(1973/米 監督…ロバート・アルトマン)

  泣いた女が バカなのか
  だました男が 悪いのか
      (『東京ブルース』)

 少々痛い目に遭うかもしれないが、やはり人としては信じる側を選びたい…そんな作品である?とにかく、ネタバレになる(さすがに〝時効〟だろう)が、親友と思っていた男に大掛かりに騙されるお話なのだ。
 フィリップ・マーロウものというのは、過去にいくつもあったが、評価はともかく、このエリオット・グールドのマーロウが個人的には好みだ。『マッシュ』以来、大好きな俳優さんで、おかしいがすごく真面目で、自然だが、十分な存在感を示している。『マッシュ』でのドナルド・サザーランドとの渋くも絶妙な掛け合いも良かったが、ここでの殆ど〝一人芝居〟、全篇スキなしといったところは実にかけがえのないものであるとの印象を持った。更に音楽(Music Composed by John Williams; Vocals: Jack Sheldon )が本編を盛り上げて雰囲気たっぷり、「映画音楽お気に入り」にしっかりと入っている…個人的な!

38年ぶりの奇跡

  監督 61 藤本定義

  1遊 23吉田義男
  2二 2本屋敷錦吾
  3中 7並木輝男
  4左 8山内一弘
  5右 19藤井栄治
  6一 24遠井吾郎
  7三 1朝井茂治  16三宅秀史
  8捕 29辻 佳紀
  9投 11村山 実  4バッキー

 これは1964年の阪神タイガースの開幕オーダーである。サードは朝井、投手は村山であったらしいが、それぞれ、三宅とバッキーであって欲しかった…と資料を見て思い、2名連記とした。
 この年、阪神は2年ぶりにリーグ優勝はしたものの、東京オリンピックの盛況ぶりに押されて?たいして盛り上がりも見せず、こちらも10歳とあっては記憶にも薄い。日本一になるのはそれから21年後、私は31歳になっていた。10代20代のどこかでその感激を味わうことができていたら、その後の人生も多少変わっていたかもしれないなどと、ひとの所為にはできないが、そう想ったりもする。それからまた実に38年、世はとびきりの経済効果などと賑やかだが、38で割ればたいしたことではない、一時の高揚は冷めると、その後の停滞期間も長引くとことは世の常だろう。そう思い、覚悟してしまうのが、これがまた阪神ファンの哀しい性なのである、もちろん人によってのことであるが…
                  ◇
 それにしても…である、1番ショート吉田、2番セカンド本屋敷、まさに痺れる〝立ち上がり〟だ。とりわけバットを短く持って、それでいて忘れたころにレフトポール際にホームランを放ったりもする、また捕るよりも先にファーストに投げていたと言われる名遊撃手吉田義男をおいて他にミスタータイガースは居ない…と思っている。クリーンナップ陣は言うまでもなく一級品だが、6番ファースト遠井というのがまた心に沁みる。二日酔いで試合に臨んだことも一度や二度では…などという伝説の持ち主だが、見た目には派手さはなく、あくまでも地味、〝職人〟好きにはたまらない選手である。そしてキャッチャーは〝ひげ辻〟こと辻佳紀、阪神の捕手は田渕!ということに異論はないが、この選手のことは忘れられない。
 ただ、繰り返しになるが、この後もう少し、数年に一度でいい…日本一なんてことを少年たちに見せてくれていたら、それぞれもっと違った人生を歩むことになったかと想うと忸怩たるところもあり、それでも、だから嫌いに…などは決してなりはしないのである。