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こんな映画を観てきた[46] 裏窓

   裏窓
[REAR WINDOW]
(1954/米 監督…アルフレッド・ヒッチコック)

 ヒッチコック、個人的にはちょっと苦手な監督さんではある。どちらかというと謎解き寄りが好みで、『サイコ』、『鳥』、『ファミリー・プロット』といい、とにかくこの人の〝スリラー〟は深くも怖い。ユーモアたっぷりというところがかえって怖さを募らせる。ここはとにかくタイトルに魅かれるばかりである。
「結婚は理性的にしたい」
「理性ほど人類に有害なものはないわ」
  (『お楽しみはこれからだ4』(和田誠著)
 足を骨折して療養中の主人公(ジェームズ・スチュアート)と通いの看護婦(士)の会話である。彼と素敵(すぎる!)な恋人(グレース・ケリー)とのことをもどかしく思ってのやり取りだが、こういう皮肉がヒッチコックはお好きなようだ。まず主人公を狭い空間に閉じ込めておいて(動けない…)、退屈しのぎの〝のぞき見〟から、どんどん殺人事件に引き込まれていく。

こんな歌を聴いてきた    小さなスナック

   小さなスナック

     作詞:牧 ミエコ
     作曲:今井 久
     歌:パープル・シャドウズ

  僕が初めて 君を見たのは
  白いとびらの 小さなスナック
  一人ぼっちのうしろ姿の
  君のうなじが やけに細くて
  いじらしかったよ

  僕がその次 君を見たのも
  バラにうもれた いつものスナック
  ギターつまびく 君の指さき
  ちょっぴりふるえて つぶやくようで
  かわいかったよ

  僕が初めて 君と話した
  赤いレンガの 小さなスナック
  見つめる僕に ただうつむいて
  なにもこたえず はずかしそうで
  抱きしめたかった
  今日も一人で 待っているんだ
  君に会えない さびしいスナック
  キャンドルライトに 面影ゆれる

   ※どこへ行ったの かわいい君よ
    忘れられない※

 その昔、大昔、グループサウンズ時代のヒット曲である。さすがに令和の今、〝スナック〟と口にするのもなんとなく気恥ずかしいような気持になるが、それでもどっこいスナックは生き続けているようだ、とんとご無沙汰だが…酒が飲めて、軽食がとれる、そんなことが定義かもしれないが、別の少し時代が下った頃の〝ムード歌謡〟の歌詞に「日比谷をまわって寄ったスナックサロン」(『恋の銀座』ロス・プリモス唄)などというものがあって、こうなるとどんな店なのかさっぱりわからない。
 さてこの唄、わかりやすいメロディーにほとんど意味のない(深みのない?)歌詞なのだが、イントロのギターで半ば大成功な曲といえるかもしれない、やはりとにかく沁みるのだ。