月別アーカイブ: 2024年5月

こんな映画を観てきた[47] エマニエル夫人

   エマニエル夫人
[EMMANUELLE]
(1974/仏 監督…ジュスト・ジャカン)

 その昔まだ学生の頃、友人と二人で渋谷の映画館で女性客優勢の中、通路に座り込んで観たことを憶えている、“ポルノ映画”というレッテルを外したところで、女性客がどっと映画館に訪れた。後に旅行をした折、ミュンヘンの映画館で改めてドイツ語吹き替えのものを観た(やけにせりふ回しの歯切れが良かった、なにしろドイツ語だもの)が、はねてあかりが灯ったその時の情景、観客の殆どがおじいさんであったことをこれは強烈に記憶している。ストーリーやそのテーマに関する探究?などここで展開するつもりは毛頭ないが、シルビア・クリステルの可憐さと妖艶さが際立っていたことだけは否定しない。
 得体のしれない老人マリオ(アラン・キュニー)がエマニエルに教えを垂れる。「エロチシズムとは感覚ではなく精神だ」(『お楽しみはこれからだPART4』=和田誠著)何だかよくわからないが、とにかくご託宣なのであろう。アジア蔑視の匂いプンプンで、共感も納得もするところはないが、映像だけはやけに綺麗だったことが印象に残る。

こんな唄に出くわした[19]    暗い港のブルース

   暗い港のブルース

 かねてよりよく閲覧させてもらっているサイトにて、こんな曲に突如出くわした!いろいろな人が唄っているようだが、聴き比べてザ・キングトーンズの持ち歌といえるのだろう、あのやけに甲高い声がよく沁みる…

   作詞:なかにし礼
   作曲:早川博二
   唄: ザ・キング・トーンズ

  いとしいひと あなたはいま
  名前さえ告げずに 海にかえるの
  白い霧に 目かくしされ
  遠い船の汽笛 ぼくは聴いてる
  かりそめの 恋をさけんだけれど
  あふれくる 涙 涙 涙
  切れたテープ 足にからめ
  あなたの影を追う 暗い港

  さよならは 死ねというも同じ
  枯れはてた 涙 涙 涙
  不幸色した ランプゆれて
  あなたを今日も待つ 暗い港

 サイトによると、原曲は洋楽のインストゥメンタルかと思ったら、日本で生まれたもので、作曲はトランペット奏者であったという、いかにもといった趣である。演歌などではもちろんなくて、ムード歌謡というのもどうかと、とにかく歌謡曲といってしまっていいものかと思ってしまう(歌謡曲結構なのだが…)。確かに洋楽ではない、かといって…とにかくよくわからないが珍しいものに行き当たった。