こんな唄に出くわした[38]   嵯峨野さやさや

   嵯峨野さやさや

     作詞:伊藤アキラ
     作曲:小林亜星
     唄 :たんぽぽ

  京都嵯峨野の直指庵
  旅のノートに恋の文字
  どれも私によく似てる
  嵯峨野笹の葉さやさやと
  嵯峨野笹の葉さやさやと

  雨の落柿舎たんぼ道
  薮の茶店で書く手紙
  きのう別れたあの人に
  京都嵯峨野の笹がなる
  京都嵯峨野の笹がなる

  朝の祇王寺こけの道
  心がわりをした人を
  責める涙が濡らすのか
  嵯峨野笹の葉さやさやと
  嵯峨野笹の葉さやさやと

  京都嵯峨野に吹く風は
  愛の言葉を笹舟に
  のせて心にしみとおる
  嵯峨野笹の葉さやさやと
  嵯峨野笹の葉さやさや
  さやさやと

 これもまた、その昔聴いたような微かな記憶はある、あるが改めて聴くに及んで沁みとおったというわけで、出くわしたこととしよう。詞もメロディーも綺麗すぎて、当時は刺さらなかったのかもしれない。やはり年のせいであろう、今、目の前で、当時の2人が現れて、そのままに歌われたものなら、きっと泣いてしまうだろう、このおじ(い)さんとしては…
 京都の地にはそれほどの馴染みはない。長岡京というところに親戚の家があって、一度だけ京都らしい(?)竹藪をバックにした、そのお宅を訪ねたことがある。人並みにも至らないが、金閣寺にも国際会議場などという場所にも行ったことはある、あるのだが、その程度の事である。嵯峨野という地名はさすがに知ってはいるが、直指庵も落柿舎も祇王寺も実はよく知らない、知らないけれどもまさに京都、それだけでなんとなく泣けてくるのだ。大阪や名古屋にはないなぁ、個人的な〝趣き〟という点に関してだけだけれど…