上記の中からベスト5を選んでしまおう!
一日中繰り返し聴いても飽きることがないであろう、その度合いが高いと思い込んでいるのは...
第一位 『会議は踊る』より「ただ一度だけ」…主人公(リリアン・ハーベイ)が小鳥のように歌い踊る映画音楽の古典に大いなる敬意をこめて。
第二位 『旅情』より「サマータイム・イン・ヴェニス」…生演奏を聴くために、サンマルコ広場まで連れて行かれた曲である。
第三位 『ひまわり』よりメインテーマ…ウクライナのひまわり畑までは遠いが、生きているうちにあの中をこの曲を聴きながら彷徨い歩きたいと思う一曲。
第四位 『シシリアン』よりメインテーマ…エンニオ・モリコーネの曲で、抑えっぱなしの旋律が実に心地よく、一日中聴き続けるとなるとこちらになってしまう。
第五位 『第三の男』…これもまた、三角形にひらく下水道の蓋を探しにウィーンまで誘われてしまった曲(結局見つけることはできなかったが)。
以上。
あれこれ悩みたい気持ちはあるが、今日のところはこのへんにしておこう、また別の日に検討するといくつかは確実に入れ替わることになるだろう。
一日一回聴いて元気が出るということになると、例えば、『夜の大捜査線』より「イン・ザ・ヒート・オブ・ザ・ナイト」。動き出した列車の窓からカメラが上斜めに引いて(どうやって撮影したものか、お見事!)、シドニー・ポワティエの顔が小さくなっていくラストで流れるクインシー・ジョーンズの曲はしびれたなぁ。しかし、一日中聴くとなると、これはちょっとしんどいか?また、作品の方はどうでもいいが、これ以上の“アンニュイ”さはないだろうと思うモニカ・ビッティにはまさに相応しい曲『太陽はひとりぼっち』(このタイトルはどうにかならなかったかなぁ)、こちらは時々の深夜に一回だけ聴くべきだ。優雅な食事には『昼下がりの情事』より「ファッシネイション」、食後には『いそしき』のテーマ、その後は『刑事』より「死ぬほど愛して」は悩ましすぎるとして、『我が道を往く』より「アイルランドの子守唄」で安らかな眠りへということになる。