こんな映画を観てきた[22]  「ウィークエンド・ラブ」

   ウィークエンド・ラブ[A TOUCH OF CLASS](1973英 監督:メルビン・フランク)

 スティーブ(G・シーガル)はアメリカ人、保険会社勤務、生活程度は中流の上、結婚十一年、ビッキ(G・ジャクソン)は離婚を体験した子持ちの才女。お茶、昼食、そしてウィークエンドへと、二人の交際はエスカレートしていった。澄んだ空気、あたたかい風、おいしい料理があるところ、というビッキの望みでジブラルタルが見えるところへ…。
 これが、スペインはマラガというところで、その昔(1982年)“聖地巡礼”ではないが、自分もここから海峡を望み、できればモロッコに渡り、タンジールから列車でカサブランカを目指そうかと思ったのだが、時にサッカー・ワールドカップ・スペイン大会、その熱狂ぶりに“怖れ”をなして?アフリカ大陸上陸を断念してヴェニスからパリ、そしてロンドンに向かった。イタリアが優勝し、準優勝は西ドイツ、ロンドンのトラファルガー広場界隈には双方に関わりのあるお店があって、試しに覗いてみると、当然の温度差だったが、いずれも近寄りがたいことだけは確かだったような…
 映画では“大人の分別”のもと、「また明日から変化のない生活が始まるのだ、それが人生ならばしようがない」として、エンドマークとなるのだが、そのわりに決して辛いばかりの“終わり”ではなかったような記憶がある。グレンダ・ジャクソンがこの作品で2度目のアカデミー賞(主演女優賞)を受賞した