能古島の片想い
歌: 井上陽水
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
つきせぬ波のざわめく声に
今夜は眠れそうにない
浜辺に降りて裸足になれば
とどかぬ波のもどかしさ
僕の声が君にとどいたら ステキなのに
つめたい風は季節を僕に
耳うちすると逃げてゆく
ときおり砂はサラサラ泣いて
思わず僕ももらい泣き
僕の胸は君でいっぱいで こわれそうだ
遠くに見えるあかりは
南へ行く船の幸せかな
悲しいだけの今夜の気持
なにかをすればまぎれると
星屑なんか数えてみても
涙でそれも続かない
君が僕の中にいるかぎり
波の声で僕は眠れない 本当なんだ
2005年発売というから、平成になってからの作品という事になる、もっと前のものかと思っていたが、平成…であった。そして、井上陽水の曲の中で、個人的にとりわけ〝沁みる〟ものなのである。『少年時代』とはまた違った物語で、曲調もあくまで軽快、詞の内容も決して薄くはないが、浅いといえば相当に浅い、重くない分繰り返し聴いても飽きない…ということになる。
亡くなってしまったが、長い付き合いだった知人(恩人といってもいい…)の子供さんが、そのパートナーとともに、この島で現在観光農園なるものを経営されている。知人ご本人も晩年その手伝いをされていたということだ。博多の沖にあるその小さな島を一度訪れてみたいとも思っていたが、さてどうしたものか、今後の予定としてとりあえず心に置いておくこととしようか…