白いページの中に
1978年のもので、柴田まゆみという人が歌ったということだが、七八年といえば、仕事に就いて二年か三年目頃の事、想えば会社よりも長い時間浸っていた、いや深く?沈んで、とにかく徘徊していた新宿は歌舞伎町、歌っていたのは演歌か若しくはムード歌謡というのかそういった類のもので、この『白いページの中に』のような曲は、どこかで聴いてはいたのだろうが、何の印象にも残っていない、従って古希を迎える及び、やっと出くわしたというわけである。
白いページの中に
詞・曲・唄…柴田まゆみ
いつの間にか私は 愛の行方さえも
見失っていた事に
気付きもしないで
振り向けば やすらぎがあって
見守る瞳があった事を
サヨナラの時の中で
やっと気付くなんて
長い長い坂道を 今登ってゆく
好きだった海のささやきが
今は心にしみる
よみがえる午後のやすらぎも
白いページの中に
優しいはずの声が 悲しい糸をひいて
許しあえた短さを 遠くで響かせる
色あせてゆくものに
やさしさを帰してみても
過ぎ去った日々の前では
もうさめた振舞ね
長い長い坂道を 今登ってゆく
好きだった海のささやきが
今は心にしみる
よみがえる午後のやすらぎも
白いページの中に
好きだった海のささやきが
今は心にしみる
よみがえる午後のやすらぎも
白いページの中に
白い1ページという限られた空間の中に広がる壮大なイメージ、歌詞については何だかよくわからないが、曲調に関しては強く刺さり、そしてよく沁みてくる…のである。かくして、主に深夜の事だが、なんども繰り返し飽きもせず、再生視聴し続けたしだいだ。