矢車の花
作詞:小谷 夏
作曲:中村泰士
唄:北原ミレイ
後姿の女の背中に 細い径がある
径をたどれば女の胸には
涙の谷がある
忘れてくれなんて
言うから忘れない
矢車の矢車の花を一輪
もう一度夢ひとつ咲かせてみたい
恋をなくした女のほほには
白い河がある
河を下れば女の瞳に
涙の海がある
愛しすぎたことに
どんな罪があるの
矢車の矢車の花は乱れて
実らない恋ひとつしおれて消えた
想い出さがす女の心に 暗い坂がある
坂をのぼれば女の住む町
涙の町がある
あなたが帰るまで
心に灯をともし
矢車の矢車の花を一輪
諦めたこの胸に飾って待つわ
同じ唄を小林幸子も歌っていて、こちらは『矢車日記』というタイトルで、〝立派な〟歌謡曲であるのに対して、北原ミレイのものとなると、より裏のうらがありそうで、いずれも沁みるが、くり返し聴き込んでも飽きることなく、つまり沁みこみ方(?)が随分違うのである。