こんな映画を観てきた[64] ネットワーク

   ネットワーク
(1976/米 監督:シドニー・ルメット)
 
 インターネットなどというものが地球上を席巻する以前のお話である。今や、視聴率という言葉はあるにはあるが、ひと頃ほど重要視される数字ではないだろう。メディアが多様化するにつれ、テレビに時間を費やす人、とりわけ若者にテレビに噛り付くイメージはない。「…人間性を視聴率という数字におし隠し、ひたすらこの悪魔的数字の増大に血道を上げる野望の集団があった…」とは、プログラムの一節だが、各テレビ局による視聴率戦争の裏側を抉るというものであった。これが少々古臭いテーマとなり果てたとは、時代の移り変わりに、高齢者としては呆れるばかりだが、こういう時代だったと懐かしむしかない。
 主演は、権謀術数を弄して視聴率競争の最前線を生きる魔性の女(大変な扱いだが…)にフェイ・ダナウェイ、相手役にウィリアム・ホールデン、そしてドラマの軸に置かれたのがニュース番組のアンカーマン、そこにピーター・フィンチ、癖だらけの名優揃いだ。