2019
-09-No.4

そんなに嫌わなくても
 特に何があったということではないが、何かにつけ嫌悪の対象にされ、こちらとしてもそんな相手に好感の持ちようがない。とにかく“ウマ”が合わないというか、 無視すればよかろうものを、ご近所とあってはある程度のお付き合いは避けられないところだった。子供のころ、近所に住んでいた同級生のことである。


彼岸花、或いは曼珠沙華

 お互い故郷を離れて自然なかたちで接点がなくなるまで、そうした“雰囲気”は続いた。まさに切ないところで、もしかすると先方も同じ心境であったのかもしれない。 積み残し、先延ばし、事なかれが事態を悪化させ、二進も三進もいかないことになってしまう、いや、それでも何か策があったはずだし、 これからでもアクションを起こすことは決して遅くない…、そんな“気”がする。


竜胆(りんどう)

竜胆と女郎花
 いずれも主に九月に咲く花である そして「りんどう」と「おみなえし」、漢字にするといずれ劣らぬ“競艶”ぶりだ。いささか度が過ぎて、後者など公序良徳に反していて? 口にするのは問題なしとしても、 文字で表すのには少々“勇気”を要するかもしれない。


キバナコスモス

キバナコスモス
 この時季、いたるところで咲いている。コスモスとは同じキク科に属するものの、全くの別種だそうだ。色的にはかなり派手で、目に眩しいほどだが、 存在そのものはいたって地味だ。

彼岸花
 不吉なイメージが先行するが、  「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」は、天界に咲く花という意味。おめでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくるとのことで、そのいかにもけばけばしい容姿、 墓地に咲く花、そしてかなりの毒性と、妖しくも危険な趣を持つが、花言葉はといえば「再会」「情熱」「独立」「あきらめ」等々で、明るいとはいえないが、 そうそう捨てた物でも毛嫌いするほどのものでもない。


JR九州 『ゆふいんの森号』


今月のYAR!ねっ ー後記ー
 仕事のついでに(どちらがついでか?)乗車したのはもう30年も前のことになろうか、未だ“健在”ということで嬉しいかぎりだ。 おそらく“お姿”に関しては変貌を遂げられているとは思うが、博多から別府まで、鹿児島本線から久大本線へ、誠に愉しい遠回りであった。